手術を勧められた椎間板ヘルニアの治し方


5分ほど歩くと腰から右太ももが痛くなる40代男性

今回の患者さんは40代男性です。

5分ほど歩くと腰から右太ももに痛みが出て、途中で何度も座って休まなければ歩けない状態でした。

駅から会社まで歩くこともできず、毎日駅からタクシーを利用していたそうです。

「このままではお金が持たない」と困っていました。

普段はトレイルランという山道を走る競技をされていますが、とても走れる状態ではありません。

整形外科では椎間板ヘルニアと診断され、手術を勧められていました。

どうにかならないかと当院へ来院されましたが、初回はやはりタクシーでの来院でした。


椎間板ヘルニアという診断はいったん置いて考えます

当院では、他の医療機関で「〇〇症」「〇〇損傷」と診断されていても、その診断名はいったん置いて痛みの原因を探します。

RMTで重要なのは、どこが痛いかではなく、どうすると痛いかです。

今回も腰や右太ももが痛いから、そこを最初から施術するわけではありません。

身体を動かしてもらい、どの動きに抵抗が出ているのかを確認しました。

検査すると、右股関節でももを上げる動きが明らかに硬くなっていました。


股関節だけを緩めても原因は残ります

この場合、太ももや股関節周辺を緩めれば、もも上げの動き自体は良くなります。

しかし経験上、それだけでは痛みがぶり返します。

脚は太もも、膝下、足首、足先までつながっています。

例えば足首を捻挫して、少し良くなったから再び運動を始めたところ、今度は股関節が痛くなった。

こういったケースはよくあります。

そこで右足首まで検査すると、右足首に緩さが残っていました。


過去の捻挫が残っていました

患者さんは普段トレイルランをしています。

トレイルランは平坦な道路ではなく、石や木の根、傾斜などがある不安定な山道を走ります。

以前、同じようにトレイルランをされている方で「冗談抜きで100回以上は捻挫している」と話していた方もいました。

今回の患者さんも何度か足首を捻挫しており、その捻挫がしっかり治らないまま残っていました。

足首が緩ければ、その状態を支えるために膝下や股関節周辺の筋肉へ余計な負担がかかります。

右股関節のもも上げが硬くなっていた原因も、腰だけを見ていては分かりません。


足首から施術しました

まず、緩さが残っていた右足首を調整しました。

次に、足首を支えるために疲労していた膝下の筋肉を緩めました。

股関節周辺も必要な部分を調整しています。

施術後に再び確認すると、右脚のもも上げの動きは良くなりました。

腰や太ももの痛い場所を追いかけるのではなく、その動きを邪魔している原因を探して施術した結果です。


2回目は自転車で来院

2回目の来院時、患者さんはタクシーではありませんでした。

自転車の後ろにお子さんを乗せて来院されました。

片道30分ほどの距離です。

患者さんからも、

「だいぶいいです」

との言葉がありました。

初回は5分ほど歩くと腰から右太ももが痛くなり、駅から会社まで歩けなかった状態です。

それが2回目には、お子さんを乗せて自転車で来院できるまで変化していました。


MRIにヘルニアが写っていても痛みの原因とは限りません

整形外科のMRIでは、実際に椎間板ヘルニアが写っていたのでしょう。

しかし今回の症例では、MRIに写っていたヘルニアと実際の痛みの原因は一致していませんでした。

椎間板ヘルニアと診断され、手術を勧められていても、実際に身体の動きを確認すると別の場所に原因が見つかることがあります。

今回重要だったのは腰ではなく、過去の捻挫によって緩さが残っていた右足首と、それによって負担がかかっていた膝下や股関節周辺でした。

診断名だけで痛みの原因を決めるのではなく、「どうすると痛いのか」を確認して原因を探すことが重要です。

現在の診断や治療方針に疑問を感じている場合は、セカンドオピニオンをおすすめします。

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