腱鞘炎やテニス肘は、男性よりも女性に多い疾患です。
なぜ、女性に多いのでしょうか?
思いつくのは、やはり「女性の方が力が弱い」という点でしょうか。
しかし、仮にそうだとしても、同じ筋力の女性が同じ作業をしても、腱鞘炎やテニス肘になる人とならない人がいます。
その違いは何なのか。
大切なのは「身体の使い方」にあります。
人間は、力むとついつい肩を上げて(すくめて)しまいます。
包丁で硬いカボチャを切っているシーンをイメージすると分かりやすいと思います。
カボチャはとても硬いので、かなり力を込める必要があります。
すると、ついつい肩に力が入り、肩をすくめがちになります。
本来カボチャをスムーズに切るには、背中の筋肉も使わなければなりませんが、肩をすくめてしまうと、背中から伝わるチカラが肩でブロックされてしまい、腕へ上手く伝わりません。
そうやって腕の力だけでカボチャを切っていると、腕に過度な負担がかかり、結果としてテニス肘や腱鞘炎になってしまうのです。
包丁だけでなく、他の家事や仕事でも同じ事が言えます。
それならどうすればいいのか?
答えは単純です。
腕の力を使う時に肩を上げない、むしろ少し下げる事を意識し背中の筋肉を上手く使う。
テニスのプロ選手で肘が痛くて欠場する選手はいません。
それは、身体の使い方を知っているからです。
だから痛みも出ないし、力強くボールを打てるのです。
肩をすくめていると、肩こりにもなりやすいです。
気がついた時には「肩を下げて背中も使う」を意識してみましょう。
きっと肩こりや腕こりも緩和されてくるはずです。