肩を上げると痛い、あるいは上がらない。
中高年の方がそんな状態で医療機関を受診すると、たいてい「四十肩」または「五十肩」と診断されます。
40代なら四十肩、50代なら五十肩。
どちらも正式には「肩関節周囲炎」という名前がついています。
この名称、実はかなり曖昧です。
「はっきりとした原因がよくわかっていない」から、周囲炎というぼんやりとした名前になっているのです。
疾患名は年齢によって変わるだけなので、今回は「五十肩」に統一してお話しします。
「五十肩はなかなか治らない」は本当か?
五十肩と聞くと、「長引く」「なかなか治らない」「いつの間にか治るが1〜2年かかる」といったイメージを持っている方が多いと思います。
実際、治療をおこなう側でもそのように説明しているケースが少なくありません。
では、なぜ五十肩はそんなに治りづらいのか?
一般的な治療では治らない理由
一般的な治療法としては、以下のようなものがあります。
- 肩周辺の筋肉をほぐすためのマッサージ
- ストレッチ
- 電気治療(低周波や超音波など)
これらの方法は、一時的に肩の可動域が広がったり、痛みが和らいだりすることがあります。
しかし、多くの場合はすぐに痛みや可動域の制限が戻ってしまいます。
中には「10分で戻った…」なんていう話も。
その理由はとてもシンプル。
「五十肩の痛みの原因は筋肉の硬さではないから」です。
五十肩の本当の原因
五十肩の本当の原因は、肩の奥、筋肉のもっと奥にあります。
なので、上辺だけをマッサージをしても、ストレッチをしても、最新の電気治療をしても五十肩は改善しません。
例えるなら、壁の中で水漏れしているのに、外のシミだけを拭いているようなものです。
「水平までしか上がらない」そんな肩でも改善
正直、痛みや可動域が制限されている五十肩を1回や2回で完治させることは難しいです。
しかし、本当の原因に対してしっかりと施術を行えば、回数を追って五十肩は着実に改善していきます。
症状のレベルや生活背景により施術回数は変わりますが、「2年はかかる」と言われて諦めかけていた方が数ヶ月で改善するケースも多々あります。
五十肩は「筋肉が原因」ではない
五十肩は、単なる“肩の筋肉の硬さ”が原因ではありません。
「痛いけど、年だから仕方ない」「電気もストレッチも効かない」と諦めないでください。
- 夜中に肩の痛みで目が覚める
- シャツを着るのがつらい
- 肩が真横より上に上がらない
そんな症状でお悩みなら、一度セカンドオピニオンをお勧めします。